高校生のころからの長年の夢であった、「言語聴覚士」という資格を取得して仕事に就いたKさん。毎日の忙しい業務に向き合いながら、なるべく患者さんの立場に寄り添った対応をしたいと、日々努力しています。

子供時代、ハンディキャップのある子供たちと自然な交流があった。大人になって、そういった子供たちの力になれる仕事に就きたいと思うようになった。

私:Kさんが、言語聴覚士を目指したきっかけを教えてください。

kさん:はい。私が言語聴覚士という職業を目指したのはちょうど今から10年くらい前、高校3年生くらいの時です。ちょうど受験の時期だったので、大学も特別支援教育を得意とする大学を選んで受験しました。
また、身近に医療関係に勤めている親族がいたので。将来は、何かしら医療関係に就きたいというぼんやりとした気持ちがありました。

私:なるほど、高校生のころには既に「言語聴覚士」になりたいという気持ちがあったのですね。

Kさん:そうですね。

私;数ある医療資格の中で、特に「言語」や「聴覚」の分野を選んだ理由はなにかあるのですか?

kさん:そうですね・・。いろいろ思い当たることがあるのですが、一番は子供時代の経験が大きいかもしれませんね。
通っていた小学校が、特別支援学級との距離が近い学校で。ハンデのある子供たちと一緒に、お菓子を作ったり交流したり・・。楽しみながら、自然と互いにフォローし合うような環境があったので。
大人になってから、そんな子供さんのフォローが出来る仕事に就きたいなぁと自然に思うようになりました。

私:子供時代の交流活動が、きっかけなのですね。Kさんは、今は病院にお勤めだと思うのですが。例えばなんですけど、特別支援学級の子供さんに関わるとなると特別養護施設の先生になるといった選択肢はなかったのですか?

Kさん:確かに、それも考えました。ただ学習するにつれ、なるべく赤ちゃんからお年寄りまで幅広い世代の方のお悩みに関わりたいという気持ちが出てきたので。
生徒さんと一定の期間ガッツリと向き合う学校でのお仕事ではなく、幅広い方と向き合える病院での勤務を選びました。

私:たしかに、学校と病院だと違いがありそうですね。

Kさん:そうですね、同じ言語聴覚士の資格ですけど。勤務する場所によって、やっぱり違いがあると思います。
あとは、ちょうど高校を卒業するくらいかな。住んでいた自治体で、生まれたばかりの赤ちゃんを対象とした難聴の検査(ABR)が導入されるという話を聞いて。これから求められる資格だなあという気持ちがありました。病院勤務だと、赤ちゃんというかなり初期の段階から長く訓練などに関われるので。私のやりたいことに合っていると思います。

【ABR検査】
音が聞こえたかどうかを返事できない人に行なう聴力検査
ABR検査(聴性脳幹反応)とは、新生児や高齢者など、音が聞こえたかどうかを返事できない人に行なう聴力検査(他覚的聴力検査)のことです。また、感音性難聴であることがわかったときに、障害の場所を明らかにするためにも行なわれます。その他、手術時に生じる脳幹の機能異常を調べたり、最近では脳死の判定にも使われています。

引用:ABR 病院の基礎知識

http://medical-checkup.info/article/41708241.html

自治体によって補助金が異なるABR検査とは

私:なるほど。ところで少し調べてみたんですが、ABR検査はすべての病院で行われているわけではないんですね。平成19年度から国からの新生児聴覚検査費用は補助されず、各自治体任せと記載がありました。

Kさん:厳密に言えば、多くの病院で検査自体は可能なはずです。ただ、検査費用が補助されない自治体もあるのが現状なので。案内がない時は、お住まいの自治体や病院に聞いてみて確認して頂きたいです。
この検査を行うことで、万が一何か異変が見つかった際に早期に対策が立てていけるので。大切な検査です。

私:ちなみに、資格の勉強は大変でしたか。

kさん:そうですね。私は、大学4年出た後に院を2年でています。やはり国家資格なので、簡単とは言えないかなと。だけど、しっかり勉強すれば取得は十分可能です。実際、院で一緒に学んだクラスメイトの大半は、いったん社会人になってからの再受験組が多かったです。正直、学科の勉強よりも実習の方がつらかったかな。実際の現場に入って患者さんと接するのと、机の上での勉強って違うじゃないですか。実習中は、仕事の面白さも辛さも同じくらい感じました。

私:実習ですか・・。医療系の実習は厳しいとよく聞きますもんね。
お仕事の1日の流れを教えていただけますか。

一日の仕事の流れ

Kさん:はい。ざっくりになりますが。
8時にカンファレンス:患者さんの申し送り等をします。

9時に検査スタート:業務を開始します。大人の患者さんはともかく。赤ちゃんの聴力検査の際はなかなか寝てくれなくて検査ができないなど、予定通りには進まないことが多いです。

12時にお昼休憩:午前の検査がすめば、お弁当をたべる時間が取れます。午前の業務がずれ込むことも多々あります。

14時からは個別対応:外来、入院患者さんの個別対応を行って行きます。

17時〜20時に帰宅:日によりますが、患者さんが全くいない時は早いと17時に上がれることもあります。遅くなると20時くらいになります。

私:仕事のやりがいや、ここは難しいなあという点について教えてください。

仕事のやりがいについて

Kさん:仕事のやりがいは、やっぱり患者さんの有難うという言葉ですかね。
来たときは、全然音が聞こえなくて困っているといっていた患者さんが、例えば補聴器の調整をしっかりとすることによって聞こえるようになった!ありがとう!と帰って行かれる時は、感謝の言葉を頂けてとても嬉しいです。
逆に難しいなと感じるのは、患者さんの訴えに合った調整がうまくはまらない時ですね。補聴器を調整して、目で確認できる「数値」の範囲としてはしっかりと音が合っているはずなのだけれど・・・。実際、補聴器を着用した患者さん自身がしっくりきていらっしゃらない時などは。難しいなあって感じます。
「やっぱり聞こえない。」とがっかりされる姿を見るのは心苦しいです。

私:最後に、今後の展望を教えてください。

今後の展望

Kさん:はい。医療はもちろん、It技術の発達なども合わさって。以前に比べ、人口内耳の良さなどがかなり広がってきました。今後は、より一層人口内耳をつける子供たちも増えてくると思います。
必要としている人が増えることで、サポートが必要な人も増えると思うので。
患者さんが快適に暮らせるよう、精いっぱいサポートしたいと思っています。

私:有難うございました。これからも、是非たくさんの患者さんを笑顔にしてくださいね!

 

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